one word of the week ~今週の一言~

30代男性より「7月3日発表分」

以前読んだ本の中で、印象的だったエピソードを紹介します。

1970年代にイギリス人の整形外科医が、ハンセン病患者の手を外科手術で治すためにインドの病院に赴任しました。
当時のハンセン病では、手の指が大きく曲がったりして上手く動かせなくなる症状がよく見られました。
当時は指が曲がる原因は、ハンセン病菌が組織に病巣を作ることだと思われていましたが、医師は直接患者の生活に関わって観察するうちに、当時の考え方は間違いだと気つきました。本当の原因は、末端の痛覚が失われるせいで、患者が作業中に手を傷めても気がつかなくなってしまうことだと考えました。そこで医師は患者が作業中に手を痛めないように手袋を作ったり、患者の生活や仕事の環境を整えました。これにより手を痛めて働けなくなる患者は減りました。

このエピソードを読んだ時、医師の問題解決の柔軟さに感銘を受けました。常識に囚われ最初の解決方法にこだわるのではなく、観察を元に推論を立てて検証することで、他の人には解決できなかった問題をこの医師は解決しました。
この例にならい、観察して推論を立てて検証するという視点を忘れないようにしたいと思います。

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